不可解なものは、応々にして知的なものと見なされる。それらのフレーム、曲面は、ニューヨークファイブに代表される西欧建築の一連の動きに源流を持つ一種の唐物であり、ここでもまた建築家は唐物の目きき、舶来文化の紹介者としての役割を担わされている。それゆえこの種の唐物への指向が強く表に出すぎた場合は、再び厳しい利休的な批判に晒される可能性もあるわけである。それはポストモダニズムを採用した場合にも、覚悟しなければならない批判である。
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ポストモダニズムは、歴史的な建築様式の引用を指す用語であり、八〇年代の「舶来」建築文化の主流である。今、最も珍重される唐物と言えばこのポストモダンだろう。ポストモダンのモチーフを一種のワンポイントとして建物に付加するだけで、その建物はアーキテクト派の認定を受けることができる。ただしこのような形で唐物(舶来文化)を珍重するやり方を、利休は最も警戒した。利休的空気の支配する国において、ワンポイント・ポストモダンを採用することは、はなはだ危険な選択と言わなくてはならない。アーキテクト派のプランにおいて特徴的なのは、その幾何学的整合性である。アーキテクトはクライアントの評価と同様、あるいはそれ以上に建築ジャーナリズムにおける作品の評価を重要視している。